建設業許可後は、毎年、決算終了後4か月以内に変更届出書(決算報告書。以前は事業年度終了報告書。)を提出しなければなりません(建設業法第11条)。変更届出書(決算報告書)で提出する書類の1つに工事経歴書があります。
工事経歴書での注意すべき点は、建設業法と照らし合わせて適法であるかどうかが最も重要です。提出先である監督官庁では、様々な観点から違法な工事が行われていないか等の調査をしております。仮に監督官庁が違法な工事が行われている可能性があると判断した場合、該当の建設業者に対し、追加の書類提出等を求めることとなり、その結果を踏まえ、指導や処分が行われます。令和5年度の埼玉県内での処分事例の傾向としては、本来であれば特定建設業許可が必要な工事であるにも関わらず、一般建設業許可のまま工事をしていたケースが多いようです。令和6年度では、令和5年度と同様の事例に加え、大規模修繕工事において、本来必要な建設業許可を得ずに請け負ってしまったケースの処分がございます。
国土交通省 ネガティブ情報等検索サイト (mlit.go.jp)
よって、建設業法を順守し、違反が生じないようにすることは大前提となりますが、工事経歴書を作成する際には、嫌疑をかけられることがないように、作成ルールに則り、正しく作成をすることが大切です。
完成工事原価報告書について
埼玉県の完成工事原価報告書の作成ルールについては、東京都等とは異なっております。以下に参考資料を添付しておりますので、ご参照下さいますようお願いいたします。
東京都等では、直接雇用の作業員については、「Ⅱ労務費」に入力することとなりますが、埼玉県の場合は、Ⅳ経費の(うち人件費)に入力することとなります。
その他の注意点について
その他の注意点としては、経営事項審査(経審)、入札参加資格申請、将来的な事業拡大や方向性を見据え、きめ細やかに工事実績を確認し、その実績をきちんと変更届出書(決算報告書)に反映させることも大切です。
きめ細やかに工事実績を精査し、工事経歴書の作成をすることは、時間と負担を要することとなります。弊所では、行政庁の監査方針の把握に努め、行政庁に疑義を抱かせることがないよう、一見目立たないと思われる部分もしっかりと注力し工事経歴書の作成をしております。また、ご依頼頂いている建設業者様にとって、将来の可能性を広げることを見据えて書類作成に努めております。
将来を見据えたいとお考えでしたら専門家へ
経営事項審査申請(経審)や入札参加資格申請の実施、又は将来的な事業拡大を検討している場合は、数多くの実績がある弊所へ是非ご相談下さい。弊所では、企業成長の根幹となる法令順守のために必要なアドバイスは当然として、今後の方向性等もあらかじめ伺ったうえで、出来る限りご意向に沿えるように努めております。
なお、建設業許可、変更届、決算報告書(事業年度終了報告)、経営事項審査(経審)、入札参加資格申請、建設キャリアアップシステム(CCUS)まで含めてご依頼頂いている場合は、手厚いサポートをしております。もちろん、建設業者様のご要望に応じて必要な項目のみの柔軟なサポートも対応しております。支援体制のご希望などがございましたら、多くの建設業者様の支援実績がある弊所まで是非お問い合わせ くださいますようお願い申し上げます。
費用報酬
30,000円~(税込33,000円~)
出張相談費用(1時間以内)
10,000円~(税込11,000円~)