入札参加資格申請

入札参加資格申請とは、簡単に説明をすると、公共事業等の受注を目指し入札出来るようにするために官公庁等に対して行う申請となります。詳しく説明をすると、官公庁等が公共事業等の発注先を選定する際に、発注するにふさわしい優良な業者の選定を行うための一環として、資格審査を行った上、有資格業者名簿に登録する制度を実施しています。その資格審査を得るために官公庁等に対して行う申請となります。

公共事業は、国の最も重要な施策の一つとして、道路、河川、公園、下水道、港湾等の公共施設を整備することにより国土の保全と国民生活の安定・向上に寄与するものです。その発注に伴ういろいろな経済的効果や政策的効果が行政施策の推進の手段としても活用されています。このように重要な公共事業である工事は、国土行政の根幹として社会的に大きな役割を果たしており、その発注に当たっては、優良な建設業者を選定し、契約内容の適正な履行を確保することが求められています。

目次

入札参加資格申請における注意点
埼玉県で入札参加資格を得るためには
1.電子証明書の準備
2.申請書類のアップロード
3.更新の場合
埼玉県の建設工事請負等の受付について
さいたま市の入札参加資格だけがある場合の申請先について
今期の経審で入札参加資格申請をする場合の受審期限について
埼玉県の建設工事入札参加資格審査格付方針について
格付方針の主な変更点
資格審査数値の算出方法
埼玉県評価点の対策について
さいたま市建設工事評価点の対策について
入札参加資格申請でお困りでしたら専門家へご相談ください

入札参加資格申請における注意点

入札参加資格申請における注意点は、「どの官公庁に対し、何という工事でどの格付けで、いつから入札参加資格を得るか」となります。以下の資料は、令和6年8月2日に改正された埼玉県の発注標準額となります。色違いの金額の部分が改正された部分になります。

こちらは、令和6年度のさいたま市における発注標準額です。

一般的には、上位のランクを目指すべきなのですが、現実問題としては、「上位のランクに入れるけれど、あえて入らない」選択をする場合もございます。その理由としては、上位のランクに入れば、自社よりもより優れた競争相手がいる可能性が高いためです。

また、同じ工事でも入札する自治体によって、必要な建設業許可や受審すべき経営事項審査(経審)が異なる場合もございますので、事前に調べておく必要がございます。

様々な自治体で入札参加資格申請を得るべきであるという意見もあるようですが、入札参加資格を得ることが、すぐに落札という結果に直結する訳ではないようです。入札参加資格申請を得るには、申請の手間をかけるか、代理申請であればその費用もかかります。

よって、公共工事における到達点を明確にしたうえで、入札参加資格申請と経営事項審査(経審)対策を立てて行く必要があります。弊所がサポートする場合は、ご留意頂くべき事項についても、ご依頼後に個別にご案内しております。

埼玉県で入札参加資格を得るためには

1.電子証明書の準備

これから初めて埼玉県で建設工事の入札参加資格を得たいとお考えの場合、埼玉県電子入札共同システムへの登録が必要となります。そのためには、パソコンの設定、電子証明書の取得が必要です。電子証明書の取得については、申請書類が整ってから通常2週間程度の期間が必要となります。また、それらの準備に加えて、入札参加資格申請も必要となります。詳しくは、以下のリンクをご参照ください。

電子入札を始めるための準備 – 埼玉県 (saitama.lg.jp)

埼玉県で令和7年度から初めて建設工事の入札参加資格を得たい場合の入札参加資格申請期間は、令和6年8月26日(月曜日)〜9月13日(金曜日)までとなりますので、お早目に準備を進めて頂く必要がございます。

2.申請書類のアップロード

埼玉県の事業者申請ポータルで申請者の事業者登録をしたうえで、申請書類のアップロードが必要となります。事業者申請ポータルは、以下のリンクとなります。これまでとの大きな違いとしては、申請書が以前は紙がメインでしたが、原則申請書類をPDFへ電子化を行い申請をすることとなりました。

カスタマーサービスポータル – 顧客サポート (service-now.com)

3.更新の場合

更新の場合も、これまでは申請書類を送付する流れとなっておりましたが、今後は申請書類のアップロードをして頂くこととなります。大まかな流れとしては、従来とおり、競争入札参加資格申請受付システムで必要書類のアップロードをして、事業者申請ポータルでの事業者登録を経たうえで、申請書類のアップロードをすることとなります。事業者申請ポータルの事業者登録については、申請書類がない状態であっても、事前受付が可能となっております。事前に登録しておくと良いかも知れません。

埼玉県の建設工事請負等の受付について

令和6年度は、令和7年度と令和8年度の埼玉県等の入札参加資格の定期受付がございます。令和7年度以降に入札に参加する場合は、新規、更新いずれの場合でも、あらかじめ定められた期間内に申請をする必要がございます。この申請により入札参加資格を得た場合の有効期間は、令和7年4月1日から令和9年3月31日までとなります。余談ですが、申請時期を徒過してしまった場合は、令和7年4月1日以降に随時受付による申請となります。令和5年の随時受付による有効期間の始期は、最も早い日でも令和5年8月1日でした。よって、入札参加資格申請については、受付時期に注意し、申請を確実に進めて頂く必要がございます。

埼玉県(建設工事請負等)の場合の受付時期は、以下の通りとなります。

①建設工事請負等 新規:令和6年8月26日(月曜日)〜9月13日(金曜日)まで

②建設工事請負等 更新:令和6年9月17日(火曜日)〜11月22日(金曜日)まで ※ア)のみ

③建設工事請負等 更新:令和6年9月17日(火曜日)〜11月8日(金曜日)まで ※上記以外

「建設工事請負等」には、ア)建設工事、イ)設計・調査・測量、ウ)土木維持管理の3項目があります。申請の際に、建設工事と土木維持管理を希望する場合は、上記の③に該当することになりますので、期限を徒過することがないように、早めに準備を進めた方が宜しいかと思います。 

令和7・8年度建設工事請負等競争入札参加資格審査に係る申請の受付 – 埼玉県 (saitama.lg.jp)

④埼玉県(物品等)の場合は、新規・更新共に令和6年9月10日~令和6年11月29日(予定)です。

入札参加資格申請(物品等) – 埼玉県 (saitama.lg.jp)

さいたま市の入札参加資格だけがある場合の申請先について

さいたま市は、これまで埼玉県の共同受付システムを導入せずに入札参加資格申請の受付をしてましたが、今回の定期受付から埼玉県の共同受付システムでの受付となります。そうすると、さいたま市の入札参加資格はあるが、埼玉県の入札参加資格は無いというケースの場合、申請窓口はどうなるか、どういう申請が必要となるかという問題が生じると思います。

この場合は、「埼玉県の共同受付システムで新規受付」での申請が必要となります。これまでの申請とは方法や受付期限が異なりますので、十分にご注意下さいますようお願いいたします。

今期の経審で入札参加資格申請をする場合の受審期限について

「どうしても今期の経審結果で入札参加資格申請(更新)をしたい」という場合、経審の受付期限を考えて準備を進める必要がございます。本記事をアップしている令和6年7月23日時点では、埼玉県からの受審期限の目安は出ておりませんが、令和4年に出たものがありますので、以下のリンクをご覧ください。

keisinn0914.pdf (saitama.lg.jp)

2年前とは締切日も異なりますので、確実とは言えませんが、埼玉県の場合、概ね10営業日前くらいが経審の受審期限となっていたようです。

大臣許可で経審の窓口が関東地方整備局の場合、標準処理期間が通常5週間程度、7月~10月は8週間程度必要となります。

なお、これらの標準処理期間は、受審期限に申請書類に不備がないことが前提となりますので、締め切りギリギリの場合の申請書類のご準備は、細心の注意が必要となります。

埼玉県の建設工事入札参加資格審査格付方針について

令和6年7月3日に「令和7・8年度の建設工事に係る入札参加資格審査の格付方針」が掲載されました。

格付方針の主な変更点                        

(1)ICT活用工事の項目を追加
(2)工事情報共有システム(ASP方式)活用工事を追加
(3)パートナーシップ構築宣言の項目を追加
(4)登録基幹技能者等の項目を追加
(5)週休2日モデルの受注実績の項目を削除、4週8休の取組の項目点を変更
(6)コロナ禍の影響により取組機会の減少していた項目(インターンシップの受入れ及び不当要求防止   及び不当要求防止責任者の講習会の受講)について、審査対象期間を延長していた特例措置の廃止
(7)女性技術職員と新規雇用(若年者)の技術職の評価対象に建設ディレクターを追加

資格審査数値の算出方法

(1)県内業者:経営事項審査の総合評価点+県評価点
(2)県外業者:経営事項審査の総合評価点    
   ※県内業者とは、主たる営業所が埼玉県内のある者となります。

埼玉県評価点の対策について

埼玉県評価点の項目は、全部で17項目ありますが、評価する基準日が直近の事業年度終了日という項目や、評価点を満たすために相当な準備期間が必要な項目もございます。よって、これから埼玉県の入札参加資格申請の対策を講じたい場合、申請日時点での評価項目の中で、比較的短期間で対策が出来る項目を見極め、早めに準備をすることが求められます。なお、繰り返しとなりますが、入札参加資格申請が新規となるか、更新となるか、建設工事のみかどうかで受付期間が異なりますので、注意が必要です。

さいたま市建設工事評価点の対策について

さいたま市建設工事評価点の項目は、全部で16項目ありますが、令和6年8月1日迄に評価する項目が多く、これから対策を講じるという場合、相当な制約がございます。しかしながら、希望している格付け評価を得るために、出来る準備をなるべく早めに進めることが大切です。

入札参加資格申請でお困りでしたら専門家へご相談ください

入札参加資格申請については、受付期限がございますので、事前準備が必要な場合がございます。入札に参加をしたいが、入札参加資格申請の手続きが負担とお考えでしたら、専門家へのご相談をご検討下さいますようお願い申し上げます。「最もやるべき業務に集中をしたい」「許認可については、行政書士に任せたい」「許認可以外の相談も対応できる行政書士を探している」「生産性や完工高は高めたいが、経費についてはなるべく圧縮をしたい」などとお考えでしたら、多くの建設業者様の支援実績がある弊所まで是非お問い合わせ くださいますようお願い申し上げます。弊所では建設業許可、変更届、決算報告書(事業年度終了報告)、経営事項審査(経審)、入札参加資格申請、建設キャリアアップシステム(CCUS)、産業廃棄物収集運搬業(積替え保管を除く)などを含めて、手厚い体制でサポートをしております。

入札参加資格申請

50,000円~(税込55,000円~)
申請自治体数によりお見積りいたします。

出張相談費用 1時間以内 

10,000円 (税込11,000円)

※電話でのご相談は、10分程度でしたら無料で承っております。

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